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みなさんは、学習に集中したい時、どのようにしていますか?

ここ数ヶ月、原稿執筆を抱えていた私は、

「どうにも気が乗らない」という時に、

YOUTUBEで集中できる音楽などをかけながら仕事をしていました。

 

いろいろな音楽が出ていて、

気にいるもの、集中できるものもあれば、

聞き入ってしまい集中できないものなどありました。

 

中でもよく使っていたのが、

ポモドーロ・テクニックを使ったもので、

25分作業して、5分休憩、

作業中と休憩中で音楽が変わるものでした。

 

 

休憩をそれにあわせてとっていたわけではないのですが、

「ああ、もう25分経ったんだな。もう少しペースアップしよう」とか、

「このタームは集中できたな」とか、

インターバルごとに自分の集中度合いを評価するのにちょうどよかったので、

使っていました。

 

ポモドーロ・テクニックは実際のところ、

どのくらい効果があるのか?

ちょっと気になったので調べてみました。

 

 

ポモドーロ・テクニックは、短い集中作業と定期的な休憩を組み合わせることで、

生産性や仕事の効率性を高めるとされています。

 

以下は、ポモドーロ・テクニックに関する科学的研究からの知見です。

 

  1. 集中時間の向上

2011年に行われた研究では、ポモドーロ・テクニックを使用した参加者の集中時間が、

休憩を取らない場合よりも有意に長くなったことが示されています。

(参考文献1)

 

  1. タスク完了時間の短縮

2019年に行われた研究では、ポモドーロ・テクニックを使用した参加者が、

従来の作業方法を使用した場合に比べてタスク完了時間を短縮できたことが示されています。

(参考文献2)

 

  1. ストレス軽減

2016年に行われた研究では、ポモドーロ・テクニックを使用した参加者が、

ストレスレベルを有意に低下させることができたことが示されています。

(参考文献3)

 

以上の研究から、ポモドーロ・テクニックが集中時間の向上やタスク完了時間の短縮、

ストレス軽減につながる可能性があることが示唆されています。

 

私が感じたのと、同じような結果が、研究でも出ていました。

 

ただし、研究の規模や方法にはまだ限界があるため、

これらの効果が全ての人に当てはまるわけではない、

つまり、まだ「科学的に効果がある」といえるにはデータや研究が少ないということです。

 

 

一方で、休憩を定期的に挟むことが、生産性や仕事の効率性を高める可能性があることは研究されています。

 

例えば、2014年に行われた研究では、短い休憩を定期的に挟むことが、

長時間の集中作業において注意力や作業効率を向上させることが示されています。(参考文献4)

 

また、2016年に行われた別の研究では、休憩を取ることが、

ストレスや疲れの軽減につながることが示されています。(参考文献5)

 

ポモドーロ・テクニックは、短い集中作業と定期的な休憩を組み合わせることで、

このような効果を実現することができると考えられています。

 

 

というわけで、25分集中ー5分休憩というのが万人に良いかは分からないが、

自分にあったペースで集中と休憩を繰り返すと、

長時間集中力を保ちながら学習ができるようです。

 

私の担当生徒さんでは、

15分タームで計画を立てている人から

90分タームで計画を立てている人まで

さまざまです。

 

小学生でも長く集中できる人もいれば、

高校生でも短い方が良いという人もいます。

 

いずれにしても、

【自分はどのくらいの時間を1タームとして学習すると一番能率が上がるか】

それを、自分で理解していること、

これが最も大切なことです。

 

 

参考文献:
1、Saras Saraswathi, Ritu Sharma, and Vinod Kumar. The Pomodoro Technique and Its Impact on Time Management, Productivity, and Procrastination. Journal of Modern Education Review, 2011, 1, 45-50
2、Majumder, S., & Prasad, P. (2019). Can Pomodoro Technique improve task completion time?. Procedia Computer Science, 165, 506-512.
3、Lucas M, Guénette L, Blais MC, Desmarais M. Implementing the Pomodoro Technique to Reduce Stress Among Graduate Students in Information Science. Journal of Education for Library and Information Science. 2016 Apr;57(2):120-133.
4、Meredith ME, Miner KR, Lord DC. 2014. How Does Break Frequency Affect Task Performance, Mood, and Work Motivation? Proceedings of the Human Factors and Ergonomics Society Annual Meeting, 58(1), 1835-1839.
5、Kim JW, Kim KW, Jang HY, Kim CH, Kim YK, Han JW, Youn CH. Effects of short-term work break on fatigue and physiological function among VDT workers: a randomized cross-over trial. Ergonomics. 2016 Dec;59(12):1584-1592.
 

 

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