自己肯定感の低い子供はダメなの?高めないといけないの?
自己肯定感を高めよう!!
最近、自己肯定感という言葉を見聞きしない日はないくらい、自己肯定感の重要性が叫ばれていますね。
確かに、自己肯定感が高いことは、多くの場面でプラスに働きます。
困難な状況にも立ち向かう力を与え、目標達成を後押ししてくれることも多いでしょう。
しかし
ちょっと待ってください!!
自己肯定感が低い子は「ダメ」なのでしょうか?
無理に自己肯定感を高めなければいけないのでしょうか?
私は、受験コーチング協会代表として、これまで多くの子どもたちと関わってきました。
その中で、自己肯定感が低いからといって、その子が「ダメ」だと思ったことは一度もありません。
むしろ、自己肯定感が低い子の中にある、素晴らしい才能や可能性をたくさん見てきました。
今日は、そんな「自己肯定感が低い」と言われる子どもたちについて、一緒に考えていきましょう。
そもそも、自己肯定感って何だろう?
自己肯定感って、よく聞くけれど、実際どういう意味か、きちんと理解している人は少ないかもしれません。
多くの人が、「自分はすごい!」と自信満々に思うことが自己肯定感だと思っています。
でも、本当にそうでしょうか?
実は、自己肯定感とは、
「自分は自分であることに価値がある」と感じる気持ちのこと。
これは、決して「自分はすごい!」と自信満々に思うことだけではありません。
自分はダメなところもあるけれど、それでもOK
自分は完璧じゃないけれど、それでいい
そう思えることも、自己肯定感なのです。
自己肯定感の多様性を認める
「自分はすごい!」と思うことは、強ければ強いほど良いというものではありません。
背が高い人がいれば、低い人もいるように、自己肯定感も人それぞれ。
大切なのは、その子自身の自己肯定感を認め、尊重することです。
自己肯定感の低さが勝てる強み
自信満々に思えなくても、大丈夫。
自己肯定感が低いからといって、自分を責める必要はありません。
むしろ、自信満々ではないからこそ、発揮できる強みがあるのです。
自信満々ではない人には、どんな特徴があるのでしょうか?
- 謙虚で素直
- 自分の能力を過大評価しないため、人の意見に耳を傾け、素直に学ぶことができます。
- 努力家
- 自分に自信がない分、人一倍努力を重ね、着実に力をつけることができます。
- 共感力が高い
- 周りの人の気持ちに敏感で、相手の痛みを理解することができます。
- 慎重で思慮深い
- リスクを冷静に分析し、慎重に行動することができます。
- 完璧主義
- 高い目標を掲げ、質の高い仕事を目指します。
いかがでしょうか?
これらの特徴は、決してマイナスなものではありません。
むしろ、社会で成功するために必要な要素と言えるでしょう。
自信満々ではない子は
自分の弱さを知っています。
だからこそ
努力を惜しまず、周りの人に助けを求めることができます。
そして
その謙虚さや真面目さが、周りの人の信頼を得て、大きな成果へと繋がるのです。
自分を愛すること、自分を認めること
自己肯定感を育むためには、「自分を愛すること」「自分を認めること」が大切です。
でも、ちょっと考えてみてください。
あなたは、自分を愛していますか?
自分のことを、認められていますか?
もしかしたら、「自分のことが好きじゃない…」と感じている方もいるかもしれません。
実は、子どもの自己肯定感を高めたいと思ったら、まずは ご自身が自分を愛し、認めるところから始める ことがとても重要なんです。
なぜなら、子どもは親の背中を見て育つからです。
親が自分を愛し、大切にしている姿を見ることで、子どもも自然と自分を愛することを学んでいきます。
そこで、今日は皆さんに、「自分を愛するワーク」 をご紹介します。
【ワーク】自分のことを知ろう!
用意するものは、ノートとペンだけです
例えば「笑顔が素敵」「人の話をよく聞くことができる」「料理が得意」等どんな些細なことでも構いません。
「気が短い」「忘れっぽい」「片付けが苦手」など、正直に書き出してみてください。
「スポーツ」「勉強」「絵を描くこと」など、得意なことを書き出してみましょう。
「人前で話すこと」「早起き」「数字を覚えること」など、苦手なことを書き出してみましょう。
書き出したら、じっくりと見返してみましょう。
そして、「自分はこういう人間なんだ」と、ありのままの自分を認めてあげましょう。
「ダメなところもあるけれど、それも自分の一部」
そう思えるようになると、少しずつ自己肯定感が育まれていきます。
このワークは、お子さんと一緒にやっても良いですね。
お子さんの自己肯定感を育むだけでなく、親子のコミュニケーションツールとしても役立ちます。
ぜひ、親子で一緒に取り組んでみてください。
高い自己肯定感を強制しない
「もっと自信を持ちなさい!」
「なんでそんなにネガティブなの?」
そんな言葉をかけられた経験はありませんか?
自己肯定感が低い子に対して
無理に高い自己肯定感を強制するのは逆効果です。
「自分はダメなんだ…」
「周りの期待に応えられない…」
そんな気持ちを増幅させてしまう可能性もあります。
大切なのは、
その子の気持ちに寄り添い、共感すること。
「そうか、そう思っていたんだね」
「つらい気持ちだったね」
まずは、その子の気持ちを認め、受け止めてあげましょう。
そして、「あなたはあなたのままでいいんだよ」と、優しく伝えてあげてください。
9つのタイプ別(エニアグラム)から自己肯定感について分析する
エニアグラムとは、人間の性格を9つのタイプに分類する心理学です。
それぞれのタイプによって、自己肯定感の捉え方や育み方が異なります。
ここでは、9つのタイプ別に、自己肯定感の特徴と、高めるためのヒントをご紹介します。
タイプ①:理想の実現を目指す戦士
自己肯定感の特徴
高い理想を掲げ、完璧を目指します。しかし、理想と現実のギャップに苦しみ、自己肯定感が低くなる傾向があります。
完璧主義を手放し、「これで良い」と思えるように練習しましょう。
時に「まあいいか」と思えることも大事です。
「〜すべき」という考え方ではなく、「〜したい」という気持ちに従ってみましょう。
タイプ②:頼まれると張り切るヒーラー
自己肯定感の特徴
周りの人の役に立ちたいという気持ちが強く、他者からの評価で自己肯定感が左右されやすい傾向があります。
自分の「したい」「ほしい」に気づき、大切にすることを学びましょう。
自分を犠牲にするのではなく、「自分も大切にする」という意識を持ちましょう。
タイプ③:羨望を集めるヒーロー・ヒロイン
自己肯定感の特徴
成功を重視し、成果を出すことが出来た時、さらにそのことについて称賛を得られた時に自己肯定感が高まります。しかし、失敗を恐れ、常にプレッシャーを感じている傾向があります。
結果だけでなく、プロセスも楽しむことを意識しましょう。失敗から学ぶこと、成長することを受け入れましょう。
タイプ④:夢見る魔法使い
自己肯定感の特徴
特別な存在でありたいと願う一方で、自分は欠けていると感じやすく、自己肯定感が低い傾向があります。
ありのままの自分を認め、愛することを学びましょう。”羨ましい”と感じるのは、「自分もその人のようにできる」と感じているからです。自分の個性や感性を大切にし、表現しましょう。
タイプ⑤:とことん突き詰める賢者
自己肯定感の特徴
基本的に、自分は何も持っていない、少ししか持っていないと感じています。知識や情報を収集し、スキルを身につけ、それらを使うことで他者から必要とされる人となってやっと、自己肯定感を感じることができます。
人と関わること、自分の知識や経験を共有することを楽しみましょう。自分を高めるための学びの時間をしっかり取ります。自分の内面を表現し、心を開いてみましょう。
タイプ⑥:忠実な聖職者
自己肯定感の特徴
不安や恐怖を感じやすく、周りの人に頼りたがります。そのため、自分の意見を言えず、自己肯定感が低くなる傾向があります。
自分の考えや感情を大切にし、勇気を出して表現しましょう。周りの人に頼るだけでなく、自分自身を信じる力を育みましょう。大丈夫、と思えることが増えると自己肯定感が高まります。
タイプ⑦:社交的なトレジャーハンター
自己肯定感の特徴
楽しいことや刺激を求め、常にポジティブでいたいと思っています。ネガティブな感情を認められず、自己肯定感が不安定になることがあります。
ネガティブな感情も受け入れることを学びましょう。深い喜びや悲しみなど、様々な感情と共にあっても、自分は不幸にならないと信じられると、さらに自己肯定感を高めることができます。
タイプ⑧:人情味あふれるボス
自己肯定感の特徴
力強く、リーダーシップを発揮します。しかし、弱さを見せることを恐れ、自己肯定感が傷つくことを恐れている傾向があります。
自分の弱さや脆さを認め、受け入れることを学びましょう。 適度に弱みを見せ、周りの人に頼るようにすることで、周りはあなたのことをさらに信頼し、共にありたいと思うでしょう。
タイプ⑨:穏やかな空気をまとう仙人
自己肯定感の特徴
穏やかで平和を好みます。しかし、自分の意見を主張することが苦手で、自己肯定感が低くなる傾向があります。
自分のニーズと向き合い、大切にすることを学びましょう。時に対立を招きそうなことであっても自分の意見を伝えつつ、周りの人と調和しながら、自己肯定感を高めていきましょう。
まとめ|自己肯定感は「高ければ良い」というものではない
今回は、「自己肯定感の低い子供はダメなの?高めないといけないの?」というテーマで書きました。
自己肯定感は、高ければ良いというものではありません。
低い自己肯定感の中にも、素晴らしい可能性が秘められています。
大切なのは、その子自身の自己肯定感を認め、尊重すること。
そして、ありのままの自分を愛し、認められるように、優しくサポートすることです。
この記事が、少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。
メルマガ登録で『9つのタイプ別指導マニュアル』をプレゼント中